80年代ぐらいまでのクラプトンというのは非常に整理しやすくて、定期的に出されるオリジナル・リーダー・アルバムを中心に据えて、ライブ演奏とメジャーなセッションを押さえればオーケー、という感じだったのだが、90年代に入ると事情はとたんにややこしくなる。
例えば<Journeyman>以降、一気に老け込んだのか企画モノや単発モノっぽいプロジェクトが増えて、いわゆるオリジナル・スタジオ録音のアルバムが出なくなっちゃったことだ。
また、一般家庭のテレビがステレオ化されたことで、音楽ビデオがアルバムと同等の価値を持つようになり、ライブものがCDとビデオテープの2本立てで発売されるようになっちゃったこともある。
そんな状況の中で、それでもアイテムは毎年のように発売されるので、どうもスッキリしない。CD棚の背中も、90年代は妙にデザインがバラバラでカッコ悪いのである。
それで97年の<Retail Therapy>はどうかというと、この後10年近くも、気むずかしい大型犬クラプトンを自在に御することになる一回り半も年下の天才、サイモン・クライミーと組んだ最初のアルバムということで、オリジナル・リーダー・アルバムではないが、重要アイテムであることは確かだ。
このようなインストゥルメンタル・スイートで1曲目がどうとかいうのもヤボだが、成り行き上『Blue Rock』でいこうか。
前半のバックでシコシコ弾いている部分は<Pilgrim>に通じるディストーション・サウンドで、フレーズもクラプトンっぽく渋くまとめられている。コード・チェンジ後は80年代フュージョンへの郷愁ただよう展開で、思わずイラストレーターの永井博さんあたりが手がけたリゾート風景のジャケが目に浮かんできそうだ。
ジャケのデザインによってはもうすこし売れたアルバムのような気もするが、覆面プロジェクトなのに日本盤の帯に「クラプトンが参加!」とうたってあるのはどうなんだろう?
※実際には「クラプトン」ではなく「あのチェンジ・ザ・ワールドのスーパーギタリスト」みたいに間接的な表現でした。(2008.02.20追記)
■収録アルバム< Retail Therapy (リーテイル・セラピー )>
例えば<Journeyman>以降、一気に老け込んだのか企画モノや単発モノっぽいプロジェクトが増えて、いわゆるオリジナル・スタジオ録音のアルバムが出なくなっちゃったことだ。
また、一般家庭のテレビがステレオ化されたことで、音楽ビデオがアルバムと同等の価値を持つようになり、ライブものがCDとビデオテープの2本立てで発売されるようになっちゃったこともある。
そんな状況の中で、それでもアイテムは毎年のように発売されるので、どうもスッキリしない。CD棚の背中も、90年代は妙にデザインがバラバラでカッコ悪いのである。
それで97年の<Retail Therapy>はどうかというと、この後10年近くも、気むずかしい大型犬クラプトンを自在に御することになる一回り半も年下の天才、サイモン・クライミーと組んだ最初のアルバムということで、オリジナル・リーダー・アルバムではないが、重要アイテムであることは確かだ。
このようなインストゥルメンタル・スイートで1曲目がどうとかいうのもヤボだが、成り行き上『Blue Rock』でいこうか。
前半のバックでシコシコ弾いている部分は<Pilgrim>に通じるディストーション・サウンドで、フレーズもクラプトンっぽく渋くまとめられている。コード・チェンジ後は80年代フュージョンへの郷愁ただよう展開で、思わずイラストレーターの永井博さんあたりが手がけたリゾート風景のジャケが目に浮かんできそうだ。
ジャケのデザインによってはもうすこし売れたアルバムのような気もするが、覆面プロジェクトなのに日本盤の帯に「クラプトンが参加!」とうたってあるのはどうなんだろう?
※実際には「クラプトン」ではなく「あのチェンジ・ザ・ワールドのスーパーギタリスト」みたいに間接的な表現でした。(2008.02.20追記)
■収録アルバム< Retail Therapy (リーテイル・セラピー )>
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