スティーヴィー・ワンダーとシリータ・ライトの共作で、シリータの74年発売のアルバム(今は入手困難だそう)に収録されていた曲だそうだ。
いかにもスティーヴィーらしい明るい音階の曲で、前作から引き続いてのスティーヴィーのカバーということでそのこと自体に問題はない。
気になるのは、原曲が収録されたシリータのアルバムには、なんと、あのジェフ・ベックの『哀しみの恋人達』の原曲も収録されていることだ。
ベックの『哀しみの恋人達』といえばトリッキーな技を使わずに、正統派の奏法だけでぐいぐいとメランコリックに押しまくる最高のインストゥルメンタルだ(原曲は歌もの)。特にアドリブの頭のワイルドなフレーズにはノックアウト。たぶんロックファン、ギターファンでこの曲を知らない人はいないよね。
となると、どうしてもあることを想像してしまう。つまり、もしもクラプトンが『哀しみの恋人達』をこのアルバムで取り上げていたら・・・・。
シークレット・ポリスマンズのコンサートでこの曲をベックと共演したわけだから、全くあり得ない話だとは全然思わない。
ただ、最近のクラプトンの曲調からすると重たすぎるかな、とは思うが、ドイル・ブラムホールIIの硬質なスライドギターとツインでさらりとした曲調で演ったら結構イケル気がするんだけどなあ。

■収録アルバム< Back Home ( バック・ホーム )>