ピンとこない曲をキライ、分からない、というと音楽ファンの間ではセンスがないとか、ダサイ人、と言われてしまうことがある。
ビートルズでいえば『イエスタディ』が好きで『トゥモロー・ネバー・ノウズ』が分からない人はダサイ、とかね。普通の人がピンとこないノリやリズムが理解できる、というのはひとつのステイタスだったりするわけだ。
そんなネタを振った上であえていうと、この『Lost And Found』は分からない、というかイマイチ。
なんか曲が集まらないからドイルのリフでいいか、みたいな安易さがあるし、長い割にダラダラしていて突然ブチ切れるラストも??。
アルバムの曲順で言うとハイライトであるジョージのカバーの次の曲なので、淡泊な曲でジョージの余韻を引っ張る、といった役割を演じさせられている感じだ。
それだったら『Layla』のピアノ・エンディングみたいなのを『Love Comes To Everyone』のケツにつけたりしたほうが面白かったかもしれない。
ドイルのもう一方の曲(『Piece Of My Heart』)の出来がよいだけに、ちょっと惜しい感じがする。
まあ、全曲ヒット曲のスーパーベスト、みたいのもすぐ飽きるから、こんな曲が入っていてもいいのかもしんないが。

■収録アルバム< Back Home ( バック・ホーム )>