ある程度年をとってくると、これまでに聴いてきた音楽の数もかなりのものになってくるので(相当の偏りはあるものの)、ある曲を聴いたときには、必ず何か別の曲を連想してしまう、という弊害に悩まされるようになる。
例えばこの『Run Home To Me』を聴いたときには、アルバム終盤にふさわしい珠玉のバラードだな、と思うと同時に、ボズ・スキャッグスの<ミドル・マン>に入っている『You Can Have Me Anytime』を想起してしまった。
スローテンポで静かに進行しながら、後半にバーンとギターソロがフィーチャーされて曲を盛大に盛り上げていくフレームが一緒なので、感動の質とでも言うべきものが同じだからだ。
しかも向こうはカルロス・サンタナをゲストに迎えての万全のギター・ソロであり、『トワイライト・ハイウェイ』という凄い邦題がついていたのだ。
そうなると感動のロジックがちょっと変則的になり、『Run Home To Me』を聴いて感動しながらも、かつてボズ・スキャッグスを聴いたときの感動を思い出し、昔の感情の起伏を取りこぼさないように忠実にトレースしようとする作為的な自分に気づいてしまったりする。
若い頃の感動がいかに深いものか、と片づけてしまえばみもふたもないが、このタイプの曲を聴くたびに、世界中の人々が同じように黄昏のハイウェイを空想して想いにひたっているのかなあ、と80年代の「音楽で世界はひとつ」とみんなが信じていた時代を懐かしく思ってしまったりするので、結局また昔話かよっ、といわれてもしょうがないのである。
■収録アルバム< Back Home ( バック・ホーム )>
例えばこの『Run Home To Me』を聴いたときには、アルバム終盤にふさわしい珠玉のバラードだな、と思うと同時に、ボズ・スキャッグスの<ミドル・マン>に入っている『You Can Have Me Anytime』を想起してしまった。
スローテンポで静かに進行しながら、後半にバーンとギターソロがフィーチャーされて曲を盛大に盛り上げていくフレームが一緒なので、感動の質とでも言うべきものが同じだからだ。
しかも向こうはカルロス・サンタナをゲストに迎えての万全のギター・ソロであり、『トワイライト・ハイウェイ』という凄い邦題がついていたのだ。
そうなると感動のロジックがちょっと変則的になり、『Run Home To Me』を聴いて感動しながらも、かつてボズ・スキャッグスを聴いたときの感動を思い出し、昔の感情の起伏を取りこぼさないように忠実にトレースしようとする作為的な自分に気づいてしまったりする。
若い頃の感動がいかに深いものか、と片づけてしまえばみもふたもないが、このタイプの曲を聴くたびに、世界中の人々が同じように黄昏のハイウェイを空想して想いにひたっているのかなあ、と80年代の「音楽で世界はひとつ」とみんなが信じていた時代を懐かしく思ってしまったりするので、結局また昔話かよっ、といわれてもしょうがないのである。
■収録アルバム< Back Home ( バック・ホーム )>
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