クリームのセカンドアルバム録音時のアウトテイク。ボックスと<カラフル・クリーム>のデラックス・エディションに収録されている。
<カラフル・クリーム>の最終テイクが結果的には美しいアート・ロックな仕上がりになっていて、その完成された様式美が逆にこの“名盤”への不満となっていたりするわけだが、『ヘイ・ナウ・プリンセス』をはじめとする何曲かのアウトテイクは、どれもディストーションが効いたラフでヘヴィなサウンドで、ライヴ・ステージともまた違うハード・ロックの先駆者とでもいうべき示唆に満ちている。
まるでレッド・ツェッペリンのような小刻みでヘヴィなリズムで始まる『ヘイ・ナウ・プリンセス』は、クラプトン史上唯一のアーミングによるソロが展開される曲。最初のソロでは、いかにもお試し、といった感じの使い方だが、歌が終わってのエンディングのソロはかなり熱いアーミングを展開していて、「クリームを脱退してエリック・クラプトンズ・レインボーを結成!」といったジョークをかましたくなるほどだ。
この時のギターはSGだろうが、その後アームが売り物のストラトに持ち替えて実に35年以上もかたくなにアームを使わないのはなぜだろうか。
おそらく当初は、ブルースの基礎さえできていない自分がアームを使うのはまだ早い、アームを使うのはブルース・ギターを完全にマスターしてからにしよう、といった姿勢だったのではないかと推測される。
あと、ジミヘンがあれだけのことをやっちゃっているので、あえて自分がチャレンジする意義を見いだせなかった、ということもあるかもしれない。
そうこうするうちに自分のスタイルがきっちりできあがってしまい、より一層アームが不要になってしまったのだろう。
どちらにしろ、「クラプトンが自在なアーミングで新境地を開いた渾身の1枚」みたいな帯のかかったニュー・アルバムはぼくとしてもいただけないので、それで正解、と手を叩かせていただくことにする。
■収録アルバム< Disraeli Gears[Deluxe Edition] ( カラフル・クリーム+29[デラックス・エディション] )>
<カラフル・クリーム>の最終テイクが結果的には美しいアート・ロックな仕上がりになっていて、その完成された様式美が逆にこの“名盤”への不満となっていたりするわけだが、『ヘイ・ナウ・プリンセス』をはじめとする何曲かのアウトテイクは、どれもディストーションが効いたラフでヘヴィなサウンドで、ライヴ・ステージともまた違うハード・ロックの先駆者とでもいうべき示唆に満ちている。
まるでレッド・ツェッペリンのような小刻みでヘヴィなリズムで始まる『ヘイ・ナウ・プリンセス』は、クラプトン史上唯一のアーミングによるソロが展開される曲。最初のソロでは、いかにもお試し、といった感じの使い方だが、歌が終わってのエンディングのソロはかなり熱いアーミングを展開していて、「クリームを脱退してエリック・クラプトンズ・レインボーを結成!」といったジョークをかましたくなるほどだ。
この時のギターはSGだろうが、その後アームが売り物のストラトに持ち替えて実に35年以上もかたくなにアームを使わないのはなぜだろうか。
おそらく当初は、ブルースの基礎さえできていない自分がアームを使うのはまだ早い、アームを使うのはブルース・ギターを完全にマスターしてからにしよう、といった姿勢だったのではないかと推測される。
あと、ジミヘンがあれだけのことをやっちゃっているので、あえて自分がチャレンジする意義を見いだせなかった、ということもあるかもしれない。
そうこうするうちに自分のスタイルがきっちりできあがってしまい、より一層アームが不要になってしまったのだろう。
どちらにしろ、「クラプトンが自在なアーミングで新境地を開いた渾身の1枚」みたいな帯のかかったニュー・アルバムはぼくとしてもいただけないので、それで正解、と手を叩かせていただくことにする。
■収録アルバム< Disraeli Gears[Deluxe Edition] ( カラフル・クリーム+29[デラックス・エディション] )>
コメント
コメント一覧 (2)
おっしゃるとおり、クラプトンのアーミングは珍しいし、実際にやっている姿も想像できませんね。
ジャック・ブルースのソロまで押さえているとは、さすがですね!
ちなみにジミー・ペイジもプレゼンスからアームをつかってますが
やっぱ小手先でしたね。