1年以上前になるが、このブログの最初のエントリーで、「ビートルズの『Let It Be』のインパクトが強烈なせいか、Let Itが頭につく曲は名曲に違いない、と曲を聴く前から勝手に期待してしまう悪い癖がある」と書いたが、今回も進歩なくおんなじようなつかみ。
レッド・ツェッペリンの『天国への階段』のインパクトが強烈なせいか、"天国"が頭につく曲はドラマティックな展開をするに違いない、と曲を聴く前から勝手に期待してしまう悪い癖があるが、ロニー・ジェイムス・ディオならともかく、クラプトンの場合はそんなことはないだろう、とはやる心を静めたことを思い出す。
まあ、結果そのとおりなわけだが、ディランだし、いい曲だし、で文句はない。
そのヒット曲の日本武道館公演の時のライヴ・テイクがこれ。アルバム<ジャスト・ワン・ナイト>には未収録となっている。
演奏は当時の典型的なスタイルで、中間部の長めのソロはアルバート・リーにまかせ、ラストでズガンと真打ち登場、とあいなるパターンだ。待ってましたっ、と期待させた割にはあっさりと終了してしまって、いつもながらニクい。
ところでこの演奏でのアルバート・リーのフレーズは、クラプトンともども参加した79年発売のマーク・ベノのアルバム<ロスト・イン・オースティン>中で披露したソロと同じスタイルで、合わせて聴くと一層おトクだ。
というわけで、日本のiTMSでもバラで買えるこのライヴ『天国の扉』と『スマイル』2曲のためにベスト盤<Time Pieces 2>をわざわざCDで買うのはいかにもマヌケだが、リマスターを買い直すのに比べれば別音源が2曲もあるのだから、などと自分に言い訳してみたりするわけだ。

■収録アルバム< Time Pieces 2 ( エリック・クラプトン・ベスト・ライヴ )>