以前ライヴ・バージョンについて記事を書いたが、今回はスタジオ・バージョンのこと。
となるとやはり焦点はギター・ソロのオーバーダブについてだろう。曲がはじまってすぐ左から聞こえてきて、間奏のソロで飛ばしまくる元気のいいファースト・リードはエリックか、デュアンか、どっちだ!
ぼくはoceanさんが書かれていたように、ずっとデュアンだと思っていたのだが、先日、ブルーズマンさんのブログで、実はエリックのひとり二役だったというレコード・コレクターズの記事を教えていただき、聞き返してみると確かにエリックな感じもしてくるわけだ、これが。
このアルバムの他の曲でのデュアンのトーンは、エリックに比べると角が丸く、少しだけエコーが深くて甘みのあるトーンに仕上がっている。しかしこの曲については、パッキリと尖ってクリアな、どちらかというと『ベル・ボトム・ブルース』のオーバーダブなどに近いイメージを感じるのだ。
ただ、ソロ中盤の高音域での激しいハンドリングは、フレットの位置からしてストラトでは厳しいかな、とも思うが、ぼくの場合、レスポールかストラトかの判断に自信がないのでギターの種類から推理することができないのが辛い。
そもそもなんでデュアンかと思ったかというと、曲のクレジットにデュアンの名があること、かつて発売されていたクラプトンのギター譜などにもそのような記述があったこと、そしてなによりフレーズからクラプトンにはない"におい"が感じられたからだったわけだが、もしもクラプトンがあえてデュアンのフリをして弾いた、としたらどうなるだろう。
レコード・コレクターズの記事からはそのあたりのニュアンスはくみ取れないが、ボックスの『レイラ・セッションズ』に付録で付いてくるレコーディング・シートには確かにデュアンのソロ・パートがオーバーダブとして記録されている。
後日なんらかのトラブルでその部分が使えなくなり、エリックが代わりに録音しなおしたのか。あるいは冗談でフリをしてデュアンの名前をクレジットに入れたなんてことがありえるのか。
『ローゼンメイデン』にでてくる探偵犬"くんくん"でも雇って調べてみたいところだが彼の得意分野は殺人事件のようなので、どなたか情報をお持ちの方、よろしければ教えていただけませんか?

■収録アルバム< Layla & Other Assorted Love Songs ( いとしのレイラ )>