このギター・ソロ、何かに似てるなあ、と思って考えてみるんだけどなかなか思いつかない。で、無理やりこじつけたのが、柳ジョージとレイニーウッドの『雨に泣いてる』。ノリやタメが同じだよね。でももちろん、クラプトンがマネしたワケじゃない。
『フォーエヴァー・マン』が出た85年頃の柳ジョージは、『微笑の法則』なんかがヒットしたあとで既に大スターになっていたけど、まだ70年代だった『雨に泣いてる』の頃はどちらかといえばまだまだマイナーで、自称他称で"和製クラプトン"を名乗っていた時代。
その頃の彼はヒゲ・ストラト・アメリカという70年代クラプトンの3点セットをしっかりとトレースしていた。だからギター・フレーズも当然クラプトンを意識していたんだろう。
とはいっても柳ジョージの場合、ヨコハマ=駐留米軍=ブルースというバックボーンがあっての音楽だったから、それなりにクラプトンを消化していて、あまりパクったとか感じさせないところはさすがだが・・・。
というわけで、収録アルバムの<ビハインド・ザ・サン>制作中、ワーナーにフィル・コリンズとのコラボにダメ出しされ、急遽ロスに行かされてTOTOの面々と「えいやっ!」と録音した『フォーエヴァー・マン』だから、手グセがモロにでて(つまり典型的なクラプトン節になって)結果『雨に泣いてる』になっちゃったのかな。
その後、やっぱり柳ジョージも気になっていたのか、98年にはなんと日産グロリアのCMソングとして『フォーエヴァー・マン』を自らカヴァーしているが、残念ながらこれは聴いたことがない。最近では『レイラ』もカヴァーしているようなので、機会があれば2曲まとめて聴いてみたいものだ。
ちなみにMTVブームに乗ってこの曲からプロモーションビデオが制作され、実はイケメンだったクラプトンのビジュアルが世界中に認知されることとなった。

■収録アルバム< Behind The Sun ( ビハインド・ザ・サン ) >