Sirエルトン・ジョンとのデュエット。80年代後半からの数々の大物とのコラボで身につけたのか、ジャケ(シングル)のツー・ショット&営業スマイルもすっかり板についている。
もともとはクラプトンがマイケル・ケイメンに呼ばれて1作目から関わっている映画『リーサル・ウェポン3』のエンディング・テーマだが、エルトン名義の曲なのでクラプトンがゲスト。
というわけで、フィーチャーされたギターソロは期待に違わず「らしさ」いっぱいだ。
特にスローなチョーキングでゆっくりと音程を合わせていくフレーズなんて、「おっ、ファンサービスありがとう!」といった感じか。
まあ、ノリのイイ映画にふさわしい元気なサウンドとセレブ感ただようデュエットは、まさにザッツ・エンターテインメントなので、ここはゴチャゴチャ言わず素直に楽しみたい。
ところでサウンドトラック盤というのは、一般家庭にビデオ・デッキが当たり前にあるなんて想像できない時代に生まれたカテゴリーで、映画の感動を自宅で再現するもっとも身近な方法だった。
劇場で買ったパンフをめくりながらサントラをかけて、あの感動よもう一度、というのはかなり充実した時間だったはずだ。
ところが今ではDVDの時代となり、あまりにも安く映画そのものが手にはいるので、サウンドトラックCDはすっかりすたれてしまった。
ヘタしたら「映像付きのサントラ」が音楽だけの本来のサントラより安いというのは、ポテトを付けた方が付けない値段よりさらに安いかつてのマクドナルドの「何とかセット」みたいでどうにも腑に落ちない。

■収録アルバム< The One ( ザ・ワン )>