太陽はやがて赤色巨星というものに変化する。それは非常に巨大で高温であるため、地球の表面温度が極度に上昇し、地上の生物は皆焼けこげ、死に絶えてしまう。数十億年後のことではあるが、それはまぎれもない事実である。
ぼくが幼稚園のころ、小学館の学習図鑑シリーズの『気象天文の図鑑』でそのことを知り、とても衝撃を受けた。
これまで生きてきた中で、政治経済をはじめ、人間社会のさまざまな営みに本気になれなかったのは、心のどこかに「赤色巨星」のことがあったからでは、と思うことがある。どうせ地球は焼けこげてしまうのに、なんでそんなことであくせくしてるんだろう、と。
エヴァンゲリオンの貞本義行が担当した『ピルグリム』のジャケットデザインは、そんな、生物がすべて死に絶えた後の地球を思わせる。すべてを焼き尽くした太陽は白色矮星へと転じ、気温は下がりはじめる・・・。
そして月だけは昔と変わらず美しく輝いている、というのは『デビルマン』のラストのくだりだね。こちらも人類はすべて死に絶えている設定だ。
クラプトンは、このアルバムの制作に取りかかるとき、「思いっきり悲しいアルバムを作るぞ!」とスタッフに宣言したそうだが、その意気込み通りにジャケも、中身も、ものすごく暗い。
というわけでエントリーの内容もそれに引っ張られて、なんとも暗い中身になってしまうようだ。
この<ピルグリム>は、実は<ジャーニーマン>以来9年ぶりのオリジナル・リーダー・アルバム。
サイモン・クライミーと組んで、すっかりコンテンポラリーに様変わりしてしまったサウンドを代表するタイトル曲『ピルグリム』だが、後半のギターソロに、なにやら突き抜けた明るさ、軽ささえ感じさせるのは、もうこれ以上悪くなりようもない、という肝のすわった開き直りのなせる技であったろうか。
■収録アルバム< Pilgrim ( ピルグリム )>
ぼくが幼稚園のころ、小学館の学習図鑑シリーズの『気象天文の図鑑』でそのことを知り、とても衝撃を受けた。
これまで生きてきた中で、政治経済をはじめ、人間社会のさまざまな営みに本気になれなかったのは、心のどこかに「赤色巨星」のことがあったからでは、と思うことがある。どうせ地球は焼けこげてしまうのに、なんでそんなことであくせくしてるんだろう、と。
エヴァンゲリオンの貞本義行が担当した『ピルグリム』のジャケットデザインは、そんな、生物がすべて死に絶えた後の地球を思わせる。すべてを焼き尽くした太陽は白色矮星へと転じ、気温は下がりはじめる・・・。
そして月だけは昔と変わらず美しく輝いている、というのは『デビルマン』のラストのくだりだね。こちらも人類はすべて死に絶えている設定だ。
クラプトンは、このアルバムの制作に取りかかるとき、「思いっきり悲しいアルバムを作るぞ!」とスタッフに宣言したそうだが、その意気込み通りにジャケも、中身も、ものすごく暗い。
というわけでエントリーの内容もそれに引っ張られて、なんとも暗い中身になってしまうようだ。
この<ピルグリム>は、実は<ジャーニーマン>以来9年ぶりのオリジナル・リーダー・アルバム。
サイモン・クライミーと組んで、すっかりコンテンポラリーに様変わりしてしまったサウンドを代表するタイトル曲『ピルグリム』だが、後半のギターソロに、なにやら突き抜けた明るさ、軽ささえ感じさせるのは、もうこれ以上悪くなりようもない、という肝のすわった開き直りのなせる技であったろうか。
■収録アルバム< Pilgrim ( ピルグリム )>
コメント
コメント一覧 (3)
このアルバムは、今世紀(20世紀)最後のアルバム、とか、ラストアルバム、とかいろいろ意味ありげな言われ方をされていたような記憶があります。