やる気が起きないので山野楽器でレインボーとゲイリー・ムーアのコーナーをチェックしていたら、BGMに先週洋盤が発売された2枚組ベスト<コンプリート・クラプトン>が流れてきた。
『レット・イット・グロウ』、『アイ・ショット・ザ・シェリフ』、『天国の扉』と続く怒濤のヒット・メドレーはこれほど聞き飽きていてもやはり圧巻、引き込まれる。さすがに芸能生活45年分をたった2枚に凝縮しただけのことはあるね。まあ、previously unreleased が1曲もないので買わないけど。
『天国の扉』のあとあまりピンとこない『ハロー・オールド・フレンド』をはさんで、「スローハンド御三家」の登場だ。
「スローハンド御三家」とはもちろん、『コカイン』、『ワンダフル・トゥナイト』、『レイ・ダウン・サリー』のことで、オリジナル収録アルバム<スローハンド>に3曲がこの順番で入っている。
まあ、『レイ・ダウン・サリー』については、このようなキャッチーなシングルヒットがあると入門者(当時のぼくも含め)にも聴きやすいし、ソロやバッキングは意外に渋くてカッコよかったりするので文句もないんだけど、クレジットにジョージ・テリーも入っていて、ギターソロもセンターにフェードしないで端っこから聞こえてくるので、もしかしてソロはジョージ・テリー?、などと余計な心配をしたりしたこともあったっけ。
そんなわけでポリドール時代のベスト盤には必ず入ってしまう御三家だけど、アルバムまんまにならないよう曲順には気を使ってるみたいで、今回はコカ、レイ、ワン、の順番になっている。
ちなみにボックス<アンソロジー>では、レイ、ワン、コカ、の順番。あっはっは、苦労してるね。
ということで、くれるんならもらうよって感じの<コンプリート・ベスト>だけど、買おうと思っている人は要注意!
12月発売予定の国内盤は、US盤からロバート・ジョンソンの2曲が削除され、代わりに『ブルー・アイズ・ブルー』と『セイ・ホワット・ユー・ウィル』が収録されるそうだ。
昨今のいわゆる「クラプトン」のベストが欲しいなら、わずか数百円をケチらず国内盤を待ったほうがいいんじゃない?

■収録アルバム<スローハンド><コンプリート・クラプトン>