レゲエチックな<安息の地を求めて>のサイドAを聴き進んで、突然この『ザ・スカイ・イズ・クライング』に出くわしたときは相当に衝撃を受けた。
世の中にはこんな黒くて、退廃的で、アダルトな音楽というものがあるんだと。
さらに中盤での転調が、ブルースという枠を超えたサウンドの広がりを感じさせて007は二度びっくり、という感じ。
このような名曲というか名演奏でも、シングルカットを中心とした選曲のベスト盤からは外されてしまうのが音楽業界の悲しきさだめ。
というわけで気づけばこの度の2枚組ベスト『コンプリート・クラプトン』には、なんと<安息の地を求めて>からの曲はゼロ。
同時期のレコーディングのシングル『天国の扉』が入っていることで帳尻合わせました、というところか。
などと言いながら実は本日発売のツェッペリンの2枚組ベスト<マザー・シップ>が気になってしょうがない。
最新リマスターということなので聴いてみたいとは思うが、なにせ選曲がクソい。
まあ、ビートルズを聴いてみたいという人に『レット・イット・ビー』を飛ばして『ディス・ボーイ』を無理やり押しつけるのはいかがなものか、というのと同じで、初めて接する人にツェッペリンってこれだよね、と紹介するにはこうするしかないというのは分かるが、歴30年のおじさんにはチトきついわな。
なので今回は暴走して2枚組仕様のマイ・ベストをセレクトしてみました。

CD1:
グッドタイムズ・バッドタイムズ
コミュニケーション・ブレイクダウン
ユア・タイム・イズ・ゴナ・カム
ブラック・マウンテン・サイド
胸いっぱいの愛を
リビング・ラビング・メイド
ハートブレイカー
移民の歌
祭典の日
タンジェリン
ロックンロール
ブラックドッグ
天国への階段

CD2:
永遠の詩
デジャ・メイク・ハー
レイン・ソング
流浪の民
ダウン・バイ・ザ・シーサイド
夜間飛行
カシミール
キャンディ・ストア・ロック
アキレス最後の戦い
イン・ジ・イヴニング
ホット・ドッグ
オゾン・ベイビー
オール・マイ・ラブ(日本盤のみボーナス・トラック)

トータル収録時間を考慮してないので実際にはCDに入らないのかもしれないがこんな感じでどうでしょう?

■収録アルバム<安息の地を求めて>