日本経済がまさにバブルの頂点を向かえようとしていた1989年。ぼくは仕事をさぼって毎日昼間からロードショーを観ていたわけだが、そのなかのひとつにアル・パチーノとエレン・バーキンの『シー・オブ・ラブ』というのがあった。
猟奇殺人の現場には、いつも『シー・オブ・ラブ』のレコードが流れている・・・。もちろんこの映画にピンときたのは、84年にジミー・ペイジとロバート・プラントがツェッペリン解散後に初めて組んだワンタイム・ユニット、ハニー・ドリッパーズで『シー・オブ・ラブ』をカバーしていたからだが、当時のぼくがニューヨークの下町の冴えない男女の冴えないラブ・ストーリーというアウトサイダーなシチュエーションに強く惹かれたから、ということも大きかったと思う。
そんなわけで何かとカッコ良かったシー・オブ・ラブをダサくしたようなタイトルの『シー・オブ・ジョイ』はブラインドフェイス<スーパー・ジャイアンツ>アナログ盤のB面1曲目。
冒頭の『泣きたい気持ち』と似た印象のちょっとたどたどしい感じのリフを核としてゆったりとしたウィンウッドのボーカルで曲は進行し、特別にギターソロといったパートはないのだが、実は繰り返されるリフのブレイクに炸裂するエリックのオブリガードが絶品。
ともすれば気の抜けた感じがしてしまうこのアルバムでのエリックのフレーズの中にあって、ここでの若々しいスピード感とキレの良さはアルバム中ベストワンではないだろうか。
とはいいながらも、アクア感を演出する流暢なリック・グレッチのヴァイオリンが流れてくると、「ああ、このアルバムもあとはジンジャーのドラムソロでおしまいか・・・」と、なにやら淋しい気持ちになってしまうのだ。
■収録アルバム<スーパー・ジャイアンツ>
猟奇殺人の現場には、いつも『シー・オブ・ラブ』のレコードが流れている・・・。もちろんこの映画にピンときたのは、84年にジミー・ペイジとロバート・プラントがツェッペリン解散後に初めて組んだワンタイム・ユニット、ハニー・ドリッパーズで『シー・オブ・ラブ』をカバーしていたからだが、当時のぼくがニューヨークの下町の冴えない男女の冴えないラブ・ストーリーというアウトサイダーなシチュエーションに強く惹かれたから、ということも大きかったと思う。
そんなわけで何かとカッコ良かったシー・オブ・ラブをダサくしたようなタイトルの『シー・オブ・ジョイ』はブラインドフェイス<スーパー・ジャイアンツ>アナログ盤のB面1曲目。
冒頭の『泣きたい気持ち』と似た印象のちょっとたどたどしい感じのリフを核としてゆったりとしたウィンウッドのボーカルで曲は進行し、特別にギターソロといったパートはないのだが、実は繰り返されるリフのブレイクに炸裂するエリックのオブリガードが絶品。
ともすれば気の抜けた感じがしてしまうこのアルバムでのエリックのフレーズの中にあって、ここでの若々しいスピード感とキレの良さはアルバム中ベストワンではないだろうか。
とはいいながらも、アクア感を演出する流暢なリック・グレッチのヴァイオリンが流れてくると、「ああ、このアルバムもあとはジンジャーのドラムソロでおしまいか・・・」と、なにやら淋しい気持ちになってしまうのだ。
■収録アルバム<スーパー・ジャイアンツ>
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