今年はディープ・パープル結成40周年だそうで、パープルレコード版権の紙ジャケ盤がビクターレコードから一挙再発された。
久々に懐かしいジャケでも拝んでみようかとCD屋の棚を見てビックリ。20タイトルぐらいのほとんどが見たことも聞いたこともないライヴ盤、アウトテイク集ばかり。
20年ぐらいパープルから遠ざかっている間にこんなにたくさん発売されていたのか、と不思議な気持ちになった。知っているのは第1期の3枚と、トミー・ボーリンのラスト・コンサート・イン・ジャパン(完全版だが)ぐらいだが、かつてワーナーから発売されていたこれらが、なんでビクターに移っちゃったんだろうか。
というわけでまあ、いつものオチでクラプトンの40年前、1968年といえば<素晴らしき世界>が発売された年だ。
その中の『悪い星の下に』なんか、当初は同アルバム収録の『トップ・オブ・ザ・ワールド』と区別がつかなかったくらいだが、今ならアルバート・キングとハウリンウルフの区別ぐらいはつく。
で、エリックが参考にしたといわれるアルバート・キングのバージョンの『悪い星の下に』が世に出たのが実は67年、アルバム発売が68年だそうで、なんとクリームのカヴァーとほとんど同時期とさえいえるタイミング。
これってレイフ・ギャレットの「ニューヨーク・シティ・ナイト」が売れたのでさっそくカヴァーしました田原俊彦「哀愁でいと」ってのとおんなじインスタントな感じがしたりして・・・。
そのアルバートの同名アルバム<悪い星の下に>のジャケは、黒猫、13日の金曜日、スペードのエースなど悪い兆しをポップなイラストでコラージュした秀逸なデザインだが、黒猫の顔がとぼけてカワイイ感じなのが、真に悲惨な現実を覆い隠しているようで、なかなか趣がある。

■収録アルバム<クリームの素晴らしき世界>