しょせん僕のレコードコレクションは、いわゆる音楽通にはふふんと鼻で笑われるようなラインナップである。ツェッペリン、クラプトン、コルトレーンなどなど、誰もが知っているうえ、品揃えにセンスのかけらもない郊外型ショッピングモールのCDショップでもカンタンに手に入る音源ばかりだ。
そんななかでも他人に自慢できそうな数少ない1枚が、was(not was)のデビューアルバム通称「Out Come the Freaks」だろう。地方から出てきたばかりの1981年に、渋谷のタワーレコードで背伸びして手に入れたこのダンス・ミュージックの傑作は、僕の下宿に東京の、しかも青山や六本木の先端の風を運んでくれた。
素人が一聴してもホンモノを感じさせる「Out Come the Freaks」をはじめのちにワム!がカバーして日の目を見る名作「Where Did Your Heart Go?」を繰り返し聴きながら、ここは東京で、自分がそうしたいならいつでも六本木の雑誌に出ているようなイカした店でキレイな髪の毛の女の子をくどくことができるんだ、という圧倒的な事実に僕は胸躍らせずにはいられなかった。
しかしながら実際にはそのような妄想は成就せず、夜中にひとりで同年発売のアルバム「アナザー・チケット」に針をおろすことになるのだが、そのラストの曲「リタ・メイ」で、日本語版ライナーノーツでうたっていたエリックとアルバート・リーのギターバトルなんかどこにもねえじゃねえか、などと毒舌してみたりの日々を相当長く続けることになるのだった。
■収録アルバム:アナザー・チケット
そんななかでも他人に自慢できそうな数少ない1枚が、was(not was)のデビューアルバム通称「Out Come the Freaks」だろう。地方から出てきたばかりの1981年に、渋谷のタワーレコードで背伸びして手に入れたこのダンス・ミュージックの傑作は、僕の下宿に東京の、しかも青山や六本木の先端の風を運んでくれた。
素人が一聴してもホンモノを感じさせる「Out Come the Freaks」をはじめのちにワム!がカバーして日の目を見る名作「Where Did Your Heart Go?」を繰り返し聴きながら、ここは東京で、自分がそうしたいならいつでも六本木の雑誌に出ているようなイカした店でキレイな髪の毛の女の子をくどくことができるんだ、という圧倒的な事実に僕は胸躍らせずにはいられなかった。
しかしながら実際にはそのような妄想は成就せず、夜中にひとりで同年発売のアルバム「アナザー・チケット」に針をおろすことになるのだが、そのラストの曲「リタ・メイ」で、日本語版ライナーノーツでうたっていたエリックとアルバート・リーのギターバトルなんかどこにもねえじゃねえか、などと毒舌してみたりの日々を相当長く続けることになるのだった。
■収録アルバム:アナザー・チケット
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